Oh NO!

  • 2007/04/28(土) 23:24

とても悲しい話をしようと思う。小生今日始めてセルフカットに挑戦した。
 セルフカットが何かしらない人もいらっしゃると思うので一応解説を入れておこうと思う。

セルフカット:髪の毛を自分で切ることを言う。セルフカットのみで床屋や美容室に行かなくなった若者が増えており、現在美容室や床屋が重大な悲劇を受けていることが社会現象として捉えられており、今後、散発業界がどのように大要していくのかが重要になっている。
 広辞苑御佐倉書房出版「現代社会辞典」より抜粋 


 ということである。要するに自分で髪の毛を切ったというだけのことである…が、実は切ったのではなく「刈った」だけであった。というのも、あまりに面倒くさがりの小生。丸刈りにしておいて、それが伸びるまで放置し(無論、日々のお手入れくらいはするが)伸び切ったら再度刈るという方式で暮らしてきた小生。
 今までは床屋で髪の毛を切っていたのだが、財布の中身が乏しかったため自分でバリカンを使って丸刈りにした。
 そのバリカンは古くから家にあったもので最後の活躍が、小生が多分四歳の頃に丸刈りをしたとき、という恐ろしく古いものであった。
 箱から出したとき、それは「我の封印を解くのか〜〜?」といったオーラを放っていたのだが、取り出してみてがっかり、なんだがちょっと型遅れの髭剃りのような空気をまとってはいたものの、普通だった。
 あまりに普通だったので逆にがっかりしたくらいであった。
 
 バリカンに頭の上を走らせるとなんともいえない感触が走った。冷たい。プラスチックの部分がひやひやするよ。

 ひいい。と悲鳴を漏らしながら髪の毛を刈る小生。

 終わってみると、ちょこちょこへこんだりした部分はあるものの、全体的には綺麗に出来ていた。
 失敗してもよいように十二ミリで刈り込んだ。要するに小生の髪の毛は現在十二ミリしかないわけである。切った髪の毛は大体七センチはあったはずなので随分な縮小といえる。
 散髪に行くのとセルフカットの差額で実は帽子を買うことを予定していた小生、先ほどお店で欲しかった帽子を試着する……

  あれ………

 似合わない………
 おかしいな、この前試着したときは「これだ!」と思ったのに。なのに、おかしいな……似合わないや…ハハ…ハハハ………

 小生は帽子をもとあった場所に戻すと、結局何も買わずに帰路にたどり着いた。
 涼しくなったばかりの頭が春先の夜るの風に少し冷たかった……

Diet

  • 2007/04/27(金) 23:13

この一週間、一度もお昼ご飯を食べてません。ぴえーるです。

 それもこれもダイエットのせいです。ダイエットをしているからこそ、食べていないのです。しかし、一週間我慢したため、ようやくおなかの筋肉が見え始めています。もうぷよぷよのおなかではなく、割れた腹筋が見え始めています。

 よく頑張ったな、小生。でも明日は朝からきっと喰えないんだ。夕飯しか食えないんだ。頑張れ。ゴールデンウィークで太らないようにしないと駄目だぞ。
 頑張れよ、小生。

 目標は58キロなので、跡6キロちょっとです。小生はリバウンドしないたちなので、脳みそが収縮する音が聞えるまで何も食べないで過ごしてやるぜ!と考えています。はっきり言って、健康的とか、体調管理なんて言葉は小生の辞書にはありません。ある意味では人間の限界に近づいていくことでもあります。
 人間どこまで食わなくても英気なのか、どこまでなら普通に生活できるのか調べてやろうと考えています。

 追伸 

ダイエットしようと考えている人へ。食べ物はたった一つだけ持ち歩くといいですよ。そして決まりごとを造るのです「食料はこれだけ、これしか食べてはいけないんだ…」と考えるのです。
 そうすれば「これを食べれば何とかなるんだ」という安心感と「これしか食べれないんだ」という恐怖からおのずと手を伸ばすことをためらうはずです。
 小生はこれで頑張ってます。

  • 2007/04/26(木) 23:29

 別段何も思いつきません。っていうか、ショートショートの御代をサボりっぱなしなのがとても気がかりです。
 
 皆さん…(そんなに人がいない)もう少しだけお待ちください。

 ところで、この前初めてコンビニ振込みをしました。いつも現金一括で払っていた(または銀行引き落とし)だった小生としてははじめての試みです。
 ファミリーマートで行ったのですが、ちょっと面白いですよね。銀行振り込み用紙の発行きのことを「famiポート」と呼ぶのですが、それが凄くちいちゃくて、小生は「よくこんなものでいろいろなものが発行できるものだ…」と真剣に感心していました。
 特にタッチパネルに触れると「ぽよん!」というなんていうんでしょうか…ぷにぷにした音が鳴って、確認ボタンを押すと、「ズォン!!!」と力強いレスポンスがあり、やっぱり「おお、」と驚かされたのでした。

 しかも画面の切り替わりが、ドラクエとかの戦闘シーンの切り替わりのように(いや、ドラクエやったことないんですけど)渦を巻くようにして変ってゆくのです。

 おわー、おわー、ってなりました。

 凄い。面白い。コンビニってやっぱり便利。しかもあのレジが凄い。一体何枚のチケットを販売出来るんでしょうか?だって劇場から鉄道、ミュージカルからカーニバル、振込みから申し込みまで殆どのチケット関係を仕入れることが出来るんですよ。
 凄い。あれを全部把握しているとところが凄い。
 あんなのを全部覚えてしかもレジまでしなきゃいけないコンビニの店員さんってもしかして超人なんじゃないだろうか?と思いました。

 そんなわけで今一番凄いのはレジの店員さんですよ。
 
 カウンターから何でも出しますよ。あんなことこんなこと、なんでもありですよ。何でも叶えてくれますよ。
 皆! コンビニに行くんだ!!!!

Deadly Call

  • 2007/04/25(水) 00:19

この部屋に閉じ込められて、何日たつのだろうか?もう数える気も起こらなかった。
 数日前のことだ、私が眼を覚ますとこの部屋に閉じ込められていたのだった。不便はない、確かに、ない。それは確かだ。しかし私はここから出ることは出来ない。部屋の中は薄暗く、少し埃っぽい。ベッドと、小さなテレビ、それから……
「ぎゃああああああああ、あああああああああ…………」
 またか、私が閉じ込められているのは、アパートの一室らしい。先ほどのようにときたま叫び声やら、笑い声やら、祈りやら、または怒鳴り声やらが聞えてくるのだ。何の脈絡もなく。
 そう、テレビに、バスルーム、ちゃんとユニットバスとトイレがついている。食べ物も棚に詰めてあった。服も、一応着替えることが出来る分くらいはある。
 それから、電話だ。
 今まで述べたもののうちで、電話が問題なのだ。テレビや、トイレ、バスルームには何の問題もない。ただ、電話が、電話だけが恐ろしい。電話は鳴りはしないし、ひとりでに動いたりもしない。
 しかし、電話の上にはメモが載っていて、それの上に「この部屋を出るとき、それは死神が外に降り立つときである」と書いてあった。
 そのメモ、ただそれだけが怖い。誰が残したのだろうか?笑い声や、憤怒の声、叫び声は、私をここに閉じ込めて、そしてメモを残した人間に関係あるのだろうか?

 私は一度だけ、電話を取ってみたことがあった。初めで最後、電話が鳴ったからだった。あの古い黒電話のヒステリーを起した女性の金切り声のような、あのコール音、それが部屋の中に鳴り響いた。私はそれをとってしまったのだ。
「もしもし?」
私の呼びかけに、相手は答えなかった。いや、誰かが電話の向こうにいる。誰かが……誰かは答えない。しかし、薄く、ひやりと冷たく冷静で残忍な息遣いが聞えるのだ。

「L A S T 5 D A Y S(あと五日だ…)」

 電話の向こうから、その声は聞えた。息遣い同様、冷たい声だった。きっと誰にも分からないだろう。あの射抜かれるような感覚は。冷たい「声」という名のやりが、電話回線を通って、電気信号の波のなかでその息を抱いて私の耳を通り、そして脳の中に染み付いて、体の中に槍を突き出したのだ。
「Last 5 Days」その言葉は、私を打ちのめすのに、十分すぎた。何も分からぬまま、電話がなり、そして私は射抜かれた。
 恐ろしかった。ベッドの隅に蹲り、体に毛布を巻きつけるようにして、恐怖に耐えた。
 時折聞えてくる叫び声に耳を塞ぎ、笑い声から逃げようとした。憤怒の唸りや、何かがつぶれるような、音が聞こえればその音からでk利うだけ距離をとるようにした。

 しかし、逃げられない。
 窓はない。
 鍵はない。
 戸は全て打ち付けられている。
 
 何度も恐怖に気絶しながら眠った。極度の緊張とプレッシャーは私に悪夢を見せる。
 子供たちが暗い通路を絶叫しながら走りすぎていく。笑い声が聞えて振り向けば、そこには誰もいない。私は一体どこへ来てしまったのだろうか?そしてどこへ行けるのか?ここから出られるのか?
 いや、本当にここは現実なのだろうか?
 もう分からない。

 私が缶詰の蓋を毟り取ったときだった。それが汝なのかは私にももう分からない。

 すでに五日を過ぎていることは分かっていた。一食につき一巻づつ開けていた缶詰がもう二十以上も空になっていたからだ。
 テレビをつけると、いつもと同じように映画がやっていた。大抵は古い映画だ。ジェームズ・ディーンにオードリー・ヘップバーン……白黒の世界で彼らが右往左往する。
 その画面が、いきなり、消えた。

 暗転した世界にもう何も映らなかった。私が何度電源を入れなおしてもそれは変らない。
 ふと、異変に気づく。
 静か過ぎる………誰も生きていないかのように、全てが死んでしまっている。あの死んでしまった電話も、そうだった。
 音がしない。冷蔵庫も、水の流れる音も、ちょっとした背活の中で起こる音も、外から聞えるアパートの喧騒も、聞えない。何もかもが死んでしまっている。
 そして、黒い電話が、眼に留まる……あたしの目を捕まえて話さない。それは死んでいた。確かに死んでいたかもしれない。
 しかし、今それは起き上がろうとしているのだ。重たい頭をもたげ、死んでしまった体を揺り起こそうとしている。
 分かる。何かが来る来るのだ。

 ―――――カチャン

と音がした。ドアからだ。外へ通じているのだろう。覗き穴のついたドア、それから音がした。―――それも、鍵の開く音だ。
 誰かが、来るのだ。きっと、来るはずだ。私はただそれを待った。もう恐怖はない。
 ただ、私は知りたい。
 これが現であると。


 ―――――――………………しかし、何も起こりはしなかった。私は意を決して立ち上がった。そしてドアに手を掛けて、ドアノブを捻る。
 ドアノブはきしきしと音を立てて、開いた。そとはうっすらと暗い、アパートの中廊下だ。
 私は更にドアを押し開いて外へ身を乗り出した。
 外だ……夢じゃない。現実がそこにあった。

ジリリリリリリリン!!! ジリリリリリリリン!!!

 電話のコール音だ。あの死んでいた電話からだ。いや、死んでなどいないのだ。死んだ振りをしていただけで、それは生きていた。そして起き上がり、獲物がテリトリーから出たことに気がついたのだ。
 私は急いで部屋の外に出た。逃げなくては―――
「あうっ!!?」
 派手に転倒する。足が……いや、足を誰かに掴まれている…
「いやっ、離して!離して!?」
その腕は私の足を部屋の中へ引きずりこむ。凄い力だ。人間とは思えない。
 「あっ、あああっいやっいやぁああっ!!!いやああぁーーーーーーっ!?」
 暗い部屋の中に私は引き戻される。
「T O D A Y I S 5.」
何を言っているのかわからない。相手の顔を見ることも出来ない。不条理で暴力的な悪夢が目の前に存在しているということだけが、確かであり、そしてそれ以上はもう何も起こらない。

 「この部屋を出るとき、それは死神が外に降り立つときである」

 その言葉を思い出す。

 逃げ場などないのだ。黒い腕が、私の首に巻きついた。相手の冷たい息遣いが、少し、荒くなっている。巻きついた指に力がこもり、私の首にジワジワと食い込む。

 私は眼を閉じて、身をゆだねた。次第に頭が重くなり、そしてもやの中に消えていく………・・・遠くに、コール音が聞える。

 死んでしまった電話の、悲しい叫び声が、聞えた。



 Fin.

 

電車の中の夢

  • 2007/04/21(土) 21:03

 夢を見た。それは電車の中でのことだった。連日の疲れからか、小生の体はずぶずぶとシートにのめりこみ、朝の静かなたたん、たたん、という単調な滑車音と、車内の誰かが静かに本をめくる音だけが響き、ときたま聞えるアナウンスはまるで砂漠の向こう側から誰かがこちらに向かって呼びかけているように感じた。

 ふと気がつくと、電車は暗いトンネルの中を走っていた。レールの上をすべるタイヤの音もしない。
 なにがが起こっているのか小生がいぶかしんで頭をもたげてみると、静かな車内の誰もがシートに背を預けて眠りについていた。起きる気配名なかった。音はないものの、と一定のリズムでレールのつなぎ目の上を通り過ぎるあの感触は足を通じて上って来ていた。
 まだちゃんと電車の上にいるのだ。
 そう思ったときだった。遠くから、誰かの歩く音が聞こえてきた気がした。何かが近づいてきている。それを感じ取った。しかし足は床にべったりとくっついたように離れず、動くことはなかった。
 連結部の扉に、暗い影がよぎり、そしてぎしぎしと音を立てながら扉がスライドしていく。黒いコートがひゅらひゅらと紅蓮の如く揺れ、重たい足音がはっきりと耳に届く。
 それに肉も皮もなかった。それは白い骨がフードつきのコートを羽織っているだけだった。ごろごろと黒く四角い箱のついた棒を引きずりこちらに近づいてくる。
 それは乗客の膝の上に何かを置いては次へと、置いては次へとこちらに近づいてくる。不思議と不安はなかった。
 ごつごつという不吉な足音、不可解な状況の中、それはこちらに近づき、そして小生の目の前にやってくると、その身をかがめて小生の顔を覗き込んだ。
「ぷっ」
 噴出したのは小生だった。彼の額には「眠」とマジックか何かで書いたように太く、文字が書かれていたからだ。
 彼は小生の顔を見ると
「おや、眠れませんか。大丈夫ぐっすりとお休みください。あ、これアンケートです。」
 彼はそういうと、小生に一枚の紙片だった。それにはこう、書かれていた。
「眠気表
 どれくらい眠れましたか?1.全然2.普通3.とてもよく
 乗り心地はどうですか? 1.良い2.普通3.悪い
 目覚めはどうですか?  1.すっきり2.普通3.悪い

 何かご意見があればご記入ください」

 というものだった。小生はそれに目を通してから、律儀に乗客を起さないようにしながら紙を配る骸骨の背中に目をやった。
 献身的に働く彼の姿に好意を覚えた小生は何も考えずに目を閉じた―――――。

 ふと、目が覚めた。それは乗り換えの駅だった。頭が軽くなり、頑張ろう、と思えた。小生は鞄を手に取ると、歩き出した。

 夢のことを、こんなにも鮮明に覚えているのはとても珍しいことである。思わずメモを取ったほどであった。
 あの骸骨は一体、誰だったのであろうか。すくなくとも、彼のおかげで小生が気分よく睡眠できたのは紛れもない事実である。

 夢もなかなか捨てたものではない。現実が辛くても、夢くらいはいいものを見よう。
 そう、明日は必ず来るのだから……(綺麗だけど流れを無視したまとめ)

さいきん…

  • 2007/04/18(水) 01:07

 そういえば最近嘘をついていない。
 
 どういう意味かというと、それはこのブログ上の日記のことである。上のほうを(サブタイトルあたり…かな?)を見ると「半フィクションで描く〜…」と書いてあるのに、全部ノンフィクションで書いてあるのだ。
「これではいけない」
 小生は思った。このブログは好き勝手嘘ついて人を騙して遊ぼうと思ってぶち上げたブログだった(酷すぎる…頭が)
 
 そんなわけで、最近つけている「メモ、ネタ帳」を開いてみようと思う。もしかしたら面白いことが書いてあるかもしれない。

 経験が物を言う。しかし経験はつめばいいというものじゃない。生き残ることが大切だ。

 まず始めのページにこんなことが書いてあった。きっと酔っていたか、それか頭が面白いことになっていたのだろうと思う。少なくとも、日記じゃないし、メモするようなことでもない。もしかしたら誰かに言わせて見たい言葉だったかもしれない。

 次のページに、これが死んだときの電話の内容がメモしてあった。このページだけはいつまで立っても捨てないかもしれない。
 少し進むと、「戸田屋のバス」と書いてあった。そういえば先日、カッコイイレトロなバスを見たことを思い出した。あまりにレトロだった。クラシックカーのようにタイヤが細く、ライトはボコンボコンと突き出していた。ボンネットは丸く、屋根が幌を模した形だった(形だけ、鉄製であった)それを見た小生は童心を駆り起され、それについて音もして今度乗ろうと考えたさいの目もだったことを思い出す。
 なかなか、メモの威力は絶大である。メモしなかったらきっと忘れていただろう。

 あるページの真ん中に、「色々な言葉」と書いてあった。断片的すぎる。しかも意味が通じない。
 きっと、宇宙人から何か教えてもらったのだろう。そして宇宙人と何か言葉について議論したときに、「言葉は大切だよね」的な話をしたのかもしれない。
 いや、したに違いない。この前レントゲンを取ったら体内に何か写っていたもの。なにか埋め込まれたに違いないんだ。病気なんじゃない。ありえないんだ……

 ページを進むと、ショートショート「ハニーキス」についての記述があった。ラストシーンがミニイラストつきで書いてある。そのシーンしか考えずに話を作ったらしい。そうだっただろうか?全然覚えてない。ところで、おなかが空いている。ご飯はまだだろうか…あれ、食べたっけ……


 その下の段に「シリアルキラー、シリアルキラー、シリアルキラー、
シリアルキラー、シリアルキラー、シリアルキラー、………」と書いてある。
 
 怖い。

 きっと話が思い浮かばなかった跡だと思われる。

最後のページを開くと、「1+1=3にも4にもなる式を発見したぞ!」と書き込んである。多分もんさんから頂いた御代について考えていて、話を思いついたときのことだろう。
 内容を覚えていない。
 
 1+1=3なんてまるで、詐欺ですよね。

 
 さて、どうだっただろうか……小生、自分のメモを見て「こんな雑然としたメモがあるのだろうか…これはメモか?それ主狂人の最後の抵抗なのか?」と頭を抱える羽目になった。

 今回は幾つかうそが入っている。勿論分かりやすいものから、分かりにくいものまで様々だ。メモについては省いた部分や捏造した部分がたくさんある。
 あまり日記ではないが、自分の私生活についてもう少し大人にならなければならないと気がついた。

 そんなXXの夜〜〜〜



ぎゃぁ。

  • 2007/04/15(日) 00:39

 ひどく忙しいです。何でこんなに忙しいんでしょうか?小生はこの生活に耐えられるのでしょうか?
 じんせいにはいくつかの転換期があり、それが今小生の身に降りかかっているわけです。(それもイヤで面倒なことばっかり)
 
 そんなわけで、今週はショートショートの執筆の回数はきっと少ないです。八割方出来てている話や、このネタはイケる…!というようなものもあるのですが、いかんせん時間がないです。
 もし、時間があれば明日はショートショート書きます。載せます。

 それにしても、ここ何日かの忙しさは凄い。朝、
・あれ、極度の疲れで寝坊。アンド時刻表のみ間違いで電車を逃す。

・体を壊す(あちこちから煙が!そう小生はアンドロイドだったのだ)

・なんだか知らないけど、書類作成に追われる(きっと、役に立たないのだろうといつも考えている)

・メールが仕えなくなる(ついさっき直った。が、メールアドレスが変ってしまった…)

・キーボードがおかしく…(ロジクールのマウスのせいで!)

・せっかく減った体重三キロが戻ってしまった(これは自分のせい。ストレスを食べ物にぶつけるから)

 …かいてみると結構なんでもないような気がする。仕事自体は別段よいし。生活は不満たらたらだけど、不幸じゃないし。

 小説は大好きだからきっといっぱい書くし、イラストあってやると思う。それから太ったので、夏まで十キロの減量だって頑張ろうと思う。

 頭の中だけで、色々することがあるな、と思ったらきっとこうして書いてみるのがよいのかもしれない。
 書けばその分、整理できるだろう。焦ってはいけない。することがたくさんあるときこそ、リラックスして目の前の済ませなければならない順に、クールに仕事をすればいいのである。
 
 これは小生の言葉ではないが、「出来るやつは人生のプランなんか立てない。その代わり朝起きたらシャワーを浴びて、一日のプランを立てるんだ。」
 これは凄いと小生は感じた。そうだろう。先のこと先のことばかりではきっとうまくいかないに違いない。
 なぜなら不確定分子の数が大きすぎるのだ。それは少しの誤差から始まり収拾がつかなくなること受けないである。
 
 そう、本当は一日のタスクをきれいにしていくことが一番大切なはずなのだ。
 

 だから、もうちょっと頑張ってみようと思う。もうちょっとだけこのタスクを終わらせるまで、頑張ろう。

 そんなわけで、少しの間ショートショートや日記がないかもしれませんが、それは小生のせいではないのです(言い訳)それはタスクの所為です(いいわけ)
 
 頑張ります…

ショートショート ハニー・キス

  • 2007/04/12(木) 23:42

 ハニー・キス

 まさか、こんな返事が返ってくるとは思っていなかったんだ。
「好きです。付き合ってください」



――――――――。さあ、どこから話すべきか。まずは僕のことだ。僕の身長は平均、体重も平均。学力は並、別段運動が出来るわけでも、出来ないわけでもない。さえない僕。
 それに対して彼女は違う。勉強は出来る。顔は綺麗で十人中九人は振り向く。一人はゲイだ。そんな彼女を僕は放課後の校舎裏に呼び出した。
 彼女は顔色一つ変えなかった。僕はマヌケなピエロだ。誰が、学校一の美女が僕みたいなヤツと付き合ったりするだろう?でも僕は彼女に告白する―――というのがこのシチュエーションという設定だ。そう、設定。嘘、虚構。色々な呼び方があるけど、これが一番正しい、罰ゲーム。
 ただの罰ゲームだ。友達との賭けに負けて彼女に告白することになってしまったのだ。ピエロを演じる羽目になった。勿論、したくてしているわけではない。可愛い彼女に恥をさらすのは確かにに嫌だ。
 でも逃げられない。僕は彼女に言わなければならない。「好きです」って。こんなに緊張するとは思ってなかった。罰ゲームで結果が分かっているのに、こんな風に緊張するとは思わなかった。顔から火が出そうだ。ぐっと息を飲む。一思いに言うしかないんだ!
「あのッ…あの…」
 もう目もあわせられない。ちらっと、チラッと彼女の顔を覗き込むと、彼女は眉一つ動かしていなかった。
「好きです。付き合ってください。」

 それはきっと大したことの無い、たった一瞬だったに違いない。でも僕には気が遠くなるほど長く感じられた。ぼくはもうカチンコチンに固まって、フリーズしていた。たとえ熱湯をかけても動き出すには十年かかっただろう。でも彼女も次の言葉は僕を打ち砕いた。
 彼女口から出た言葉は
「はい。」

 たったそれだけだった。僕の頭がもう一度動き出すときには、彼女は校舎に入っていくところだった。上を見ると、校舎の窓から身を乗り出して見ていた僕の友達が(罰ゲームをやらせた奴らだ)間抜けな顔をして僕を見ていた。一ついただけないのは、僕の顔も同じようにマヌケ面だったってことだ。
 そのようにして、僕と彼女は付き合うことになった。僕は好きな子が居なかったし、彼女にはきっと居なかった。彼女は勉強も出来るし、顔もいい。でも彼女は無愛想だ。そして案外さばさばしている―――その部分については確かにいいと思う。
 僕が告白したのは、昨日のことだ。昨日はそれきり何もなかった。顔をあわせることも無かったし、話もしなかった。僕は彼女のメールアドレスも電話番号も知らない。きっと彼女もそうだろう。だから、今日僕はちょっとびっくりした。
「こんにちわ」
 ぺこんと彼女は頭を下げた。僕もつられて頭を下げた。昨日のことなどまるで無かったように消えさって仕舞うように感じていた。でもそうはならない。現実はいつも目の前に現れたほうだ。
 彼女は僕の下駄箱の前で寒そうにしながら(言い忘れていたが、今は十一月だ)手を温めていた。長いストレートの黒髪の間からちょっと覗いた耳が赤くなっている。寒かったらしい。
僕が靴を履くと、彼女はすっと、歩き出した。僕もその後を追った。今まで、無愛想で鉄面皮な子だと思っていたけど、そうじゃないのかもしれない。
 ただ、表情を表すのが苦手なだけなんじゃないかって、赤くなって耳を見ながら考えていた。そんなことを考えながらぼーっと歩いていると、彼女はくい、と僕の服の裾を引っ張った。「何?」と僕が聞くと、彼女は返事をせずにそのまま歩き始めてしまう。
 僕は仕方なく、彼女のあとを追った。表情を表すのが苦手でも鉄面皮でもどちらでもいいが、彼女は本当のところどう思っているんだろう。
 僕みたいな男を付き合って楽しいんだろうか?彼女は僕の服の裾を離したりしなかった。伸びてしまう………彼女は僕の手を引いて歩き続けていく。随分と早歩きだ。
「どこにいくの?」
「いいから」
 僕の質問に彼女はこれだけの言葉であっさりと回避してそして歩を進めた。まだ耳は赤い。結構な速度で歩いている。もしかしたら、今度は暑いのかもしれない。
 
 彼女が僕を引っ張っていった場所は近所のデパートだった。
 彼女は袖を離すと、僕のほうに手を突き出してきた。
「なに?」
「ん。」
 僕が手を伸ばすと、彼女はその手を掴んだ。いや、繋いだ。というほうが正しいかもしれないけれども。そう、彼女は僕の手をとって歩き始めたのだ。初めてのことだった。女の子と二人、手を繋いで歩く。そんなことは今まで僕の人生に起こったことはなかったことだ。
 僕はちょっと照れ気味に、彼女はいつもの鉄面皮で歩いていく。彼女の背は決して高くない。僕から見ると、僕の手を引いて歩く彼女はちょっと小さく見える。そんなことを思いながら見ていると、彼女がいきなり振り返った。
「楽しい?」
「―――う、うん。」
 
 そのとき、僕が見たのは、彼女の笑顔だった。小さく微笑んだだけだったけど、頬に少し浮かんだだけだったけど、―――それは確かに笑顔だった。
 始めてみた笑顔に、僕は撃ちぬかれた。胸に穴が開いたように彼女に心を射抜かれていた。まるで血液が逆流したように、胸のうちが熱くなって苦しくなった。きっと、不思議な光景だっただろう。女の子に手を引かれた男が、何も言えずに立ち尽くしてるなんて。

 僕は布団を頭から被って考えていた。
 僕はどうしてしまったんだろうか?意味が分からない。今まで彼女をどんなに可愛いと思っても、綺麗だと思っても、好きだと思ったことは無かった。でも、今は違う。彼女の手の感触が全然消えない。暖かくて柔らかい、包み込まれるような感触。
 そして彼女が振り向いて、少し笑う。
 こぼれ出た少しの笑みが、僕の心をざっくりと彼女に縫いつけて離さなくなってしまった。
 あのあと、結局彼女は文房具を見ただけで終わった。買ったのは小さな消しゴムだった。小さな消しゴム、それはただの消しゴムじゃない。彼女はMONO消しと、面白いことだが、猫の顔を模して作ってあった消しゴムを見比べて、迷っていた。ちょっと可愛らしい光景でもある。
 でも、僕はそれどころじゃなくて、そのつい先ほどまで握られていた手を見て、それが凄く熱くなっていることにびっくりしていた。
 もう、間違いない。好きになってしまったのだ。罰ゲームから始まった恋。ありがちだ。ありがちだが、びっくり以外の言葉が出てこない。
 もう一度、布団を被りなおして、僕は考えていた。彼女をもっと笑顔にしてあげよう。あの少しの笑み、それだけじゃない。僕はもっともっと、彼女の笑顔を見たいと思う。
 布団の中で携帯電話のフリップを開いてアドレス帳を呼び出した。一番新しい(そして百番ピッタシの)ナンバーは彼女のものだった。帰り際に交換したものだった。彼女はやっぱり耳を赤くしたまま、僕とアドレスを交換した。
 赤外線通信で携帯と携帯を引っ付けて交換したのだ。自然とお互いの距離が近づいてちょっとでも動けばきっと頭がぶつかったかもしれなかった。それほど近くだった。なにしろ、お互い自分の形態を覗き込むようにしていたのだから。
 恋の赤外線通信。そんな言葉をふと思い浮かべてちょっと恥ずかしくなる。近いうちにデートに誘おう。
 僕はそんなことを考えながら、眠りについた。勿論、頭の中から彼女のあの笑顔が消えることはなかった。

 彼女へメールを送ったのは昼休みだった。そのときは返事がなかった。僕は少し、がっかりしていた。調子に乗ってしまっただろうか?付き合い始めたばっかりでそんな風にデートに誘うべきではなかったのかもしれない。
 でも、聞き間違い出なければ彼女は僕の告白に対してOKを出してくれてたはずだった。それは僕だけでなく、他の奴らも知っている(なぜならそれをけしかけたのは彼らだからだ。彼らに感謝しなければ!)
 でもそんな不安はあっさりと解消された。なぜなら帰りしなに彼女は昨日のように下駄箱の前で僕を待っていたからだった。そして小さな声で「行く」と答えた。彼女の黒髪の間から見えた耳はやはり寒そうに赤くなっていた。そうまでして下駄箱のまえで待つからには何かがあるのかもしれない。ただ靴が押し込まれたその下駄箱に。
 僕が靴を履くのを待って彼女はそっと横に並んだ。あまりに自然だったから一瞬気がつかないくらいだった。昨日の手を繋いだのがとても恥ずかしく思えてきて、半ば隠すように手をポケットの中に突っ込んで歩いた。彼女は手提げ鞄を揺らしながら歩いた。
 お互いに共通するものって、一体何があるんだろう。それがあれば、きっとこの沈黙―――歩き始めて以来口を開くことが出来ない―――をどうにか解消することが出来るのだろうか?それよりも、彼女とそんなに長い会話が出来るのだろうか。昨日のことを思えば思うほど、それは難しく思えた。
 なんにせよ、分かれ道に差し掛かるまで、僕らはどちらも話さなかった。でもそれは時間がたつとそれなりい落ち着くものになった。
 まだ風が寒いけれど、そのなかで歩くにはいいかもしれない。分かれ道で僕が彼女に手を振った。
「じゃあ、また明日」
「うん―――土曜日楽しみにしてる。」
 彼女はそれだけ言うと、さっさと歩き出してしまった。
 僕はそんな彼女の後姿を見ながらもしかしたら彼女はあまり長く喋ると死んでしまう呪いでもかけられているんじゃないかと考えた。勿論そんなことはありえない。でも、彼女に限ってはあるかもしれない。
 そう、そんなことを平気で考えてしまうくらい彼女のことをぼくはまだ全然知らないのだ―――――好きなのに。

 金曜日の授業の中身を僕は殆ど覚えていない。それどころか、友達と食べた昼飯のことも、夕食も、覚えていない。
 覚えているのは金曜日の夜に、つまりは昨日の夜、僕は今日、このデートのために着る服をしっかりと用意したことくらいのものだった。土曜日の朝に、辺に落ち着いた気持ちで自分が一日を過ごせたのが不思議なくらいだったのだから。
 彼女とのデートには結局水族館に行くことにした。―――ちょう割引券があったからというありきたりの理由で。
 駅で彼女と待ち合わせたのだが、彼女の姿を見てびっくりした。女の子って、凄い。いつもと違う格好をするだけでイメージががらりと変るのだ。ロングスカートにブーツ、グリーンのトップスを覗かせて、それにスプリングコートをあわせている。
 僕はジーンズにジャケット、後はいつものコンヴァースのシューズだった。うっすらと化粧もしているようだ。素肌の綺麗さを崩さないように、気を使っているのだろう。
「待った?」
「―――う、ううん」
 僕はしどろもどろになりながら答えた。朝はやけに冷静だったような気がするのだが…それは夢だったのだろうか?彼女の姿は軽い気持ちでデートの作戦を立てた僕にはちょっと刺激が強すぎるものだった。綺麗過ぎるのだ。
 でもいざ歩き始めるとこの三日で一番、気が楽になったような気がした。安心しているのもあるのかもしれない。彼女はここに来てくれたし、僕は勿論、彼女を楽しませようと思えている。

 水族館の中、彼女と歩き続けた。彼女はどの魚をみても(またはどの生物を見ても)ぜんぜん楽しそうにしなかった。なにそろ顔色一つ変えやしない。僕は出来るだけ話をふった。面白い形の魚を見ればそれを指差して笑ってみた。それからその魚について何か面白い話を知っていればそれを話した。たとえば…
「この魚しってる?実は光るんだよ」
「そう」
「ほらほら、これ、実は蟹じゃないんだよ!」
「ふぅん…」
そういった感じだった。そのうち僕もつかれてしまい、最終的にはどちらも喋らないまま歩き続けた。大きな水族館で、一面がブルーのガラス面に覆われていて、それは綺麗だけれども、何か歪んで見えた。なによりも、喋らない二人での水族館なんて面白くもなんともない。
 それは水の牢獄をうろつく看守のようにすら感じられるのだ。

「ごめん」
 僕がそういったのは、お昼のときだった。水族館の中にある小さな喫茶店でのことだ。結局僕は彼女を笑わすことはおろか、表情一つ変えさせることは出来なかったのだ。僕は一人で張り切って一人で玉砕しただけのことだった。
 彼女は僕の言葉でハニー・パイに落としていた視線を上げて、こちらを見ていた。僕はコーヒーのスプーンでぐるぐるとコーヒーを掻き混ぜて、俯いたまま続けた。
「君の意見も聞かないまま、水族館なんかに連れてきて、悪かったよ。もっと違うことろにするか―――デートをしなければよかったかな。」
「……」
「まず第一のスタートから間違ってたのかな?僕が君に好きだって言うのだっておかしかったのかも……
 つまらない思いをさせて、ゴメン」
 そこまで一息に言い切って息をつくと、僕はうなだれたままスプーンをソーサーの上に置いた。お昼時とはいえ、あまり人はいなかった。そういえば、イルカショーの時間だったも知れない。いや、それともアザラシだっただろうか?
 僕がそんなことを考えていると、彼女がフォークを置くのが、視界の端に移った。彼女はバッグに手をかけると立ち上がった―――帰り支度らしい。
 当たり前か、こんな格好悪い男と誰が一緒にいたいだろう?
「ねえ」
と上から声が降ってきた。顔をあげると、彼女の顔が本当にすぐ近くに近づいていて、そして触れ合った。甘い匂いがした。ハニーパイのかすかな匂いが残滓のように入り込んできた。彼女の柔らかな唇が僕の唇の上に重なっていた。
 僕が呆然としていると、彼女はもう一度椅子に腰掛けた。そして鞄を置きなおして言った。
「ううん、楽しいよ。ありがとう」
 僕はあまりにびっくりしていたから、もう何を聞いてもびっくりしないだろうと思った。僕のファーストキスは蜂蜜の匂いがしていた。そして彼女は短い言葉だったが、楽しい、と言ってくれたし、笑ったのだ。
 そして、見たこともないような素敵な笑顔だった。モナリザが二束三文に思えるような笑顔だ。いや、あの笑顔と他のものを比べるなんて、出来やしない。
 彼女はまたフォークを取るとせっせとハニーパイを切り分けてる作業に戻っていた。その綺麗で滑らかな黒髪の間から形のいい耳が覗いていた。それは真っ赤だった。
「耳、真っ赤だよ。」
「あっ。」
 彼女はフォークを取り落としそうになりながら耳を隠した。
「…恥ずかしいの?」
僕がそう聞くと、彼女は恨めしそうに上目遣いで僕を見た。まだ両手で耳を隠したままで、もう顔も少し赤くなっている。
「恥ずかしかったんだ。」
 いつもの彼女とのギャップが可笑しくって僕は思わず笑ってしまった。彼女は呻くようにして何かを呟いた。でもそれは僕の耳には届かなかった。少しすると、彼女もはばつが悪そうに頷いた。
 
 ファーストキスは蜂蜜の味だった。でもそれよりも嬉しいのは彼女が笑顔になってくれたことだ。
その顔を見ながら、コーヒーを啜った。
 さて、午後からはペンギンでも見に行こうか?
 僕が聞くと彼女は小さく頷いた。

ショートショート 猫にさようならを、花にこんにちわを

  • 2007/04/10(火) 23:17

     わが愛猫に捧ぐ

 猫にさようならを、花にこんにちわを

 僕が外を見ると、そこには花が咲いていた。小さい花だった。小さな白い花。ただそれだけのことだった。でも、きっとそれは彼なのだと思う。だから、悲しくなんかないよ、ただ、今はこう言おう。
「こんにちわ」

 

 彼との出会いは寒い十二月のことであった。ある日のことだ。僕がご飯を食べていると、彼は外に置かれたゴミ箱の蓋に乗って、窓からこちらを見て鳴いていた。
 
 にゃぁ、にゃぁ

「小汚い」というのが最初の感想だ。そう、酷く薄汚れていた。その上やせ細っていたのだ。その姿は僕の憐れみを誘う姿だった。体が痩せてしまっているので、頭がひどく大きく見えた。大きなグリーンの目がこちらを恨めしそうに見ている。
 止めてくれ。と言いたくなった。うちにはすでに猫が居る。これ以上飼うことは出来ない。僕は面倒を見切れないものを飼う気はなかった。
 その日からというのも、彼はずっと僕の家の周りをうろついていた。ご飯の時間になると、ゴミ箱の上からこちらをずっと見ていた。そして日に日にやせ細っていく。僕は出来るだけ見ないようにしていた。けれども、切ない鳴き声だけは、どうしても耳に届いた。何かを懇願しているような、そんな声だった。
 僕は出来るだけ無視をした。外を出歩いてまとわりつかれても見てみない振りをした……しかしその猫を踏まないようにしながら。そうなのだ。結局のところ、気にしないなど出来るはずが無かった。それは僕だけではなかったらしい。母も、動物嫌いの父さえも、―――いや、最終的には父が言ったのだ。「飼ってやれ」
 
 彼はそうして飼われる事になった。

 飼い始めてすぐ、僕は彼を自分の部屋に連れ込んだ。
 なぜなら、母の部屋と妹の部屋をすでに家に居る猫が占領していたからだ。(僕の家の猫許容範囲は母の部屋と妹の部屋、そして僕の部屋だけだった)僕はその猫について考えてみた。ひどく汚れている。ベッドの上でその猫を持ち上げながら(抱き上げる、という感じではなかった)考えた。第一に、名前だ。勝手に名前をつけてやろう。面白くて変な名前だ。そういえば……前に書いた小説に出てきた猫の名前がコレだったな……ふと思い出した自分の小説、その中に出てきた捨て猫の名前だ。
 その小説でも主人公がその猫を飼う嵌めになる。
「コレ」
と、口に出してみると、以外とそれは似合っているような気がした。そのようにして、僕は彼に名前をつけた。

 彼との思いでは、そうそう、語り切れはしない。お風呂にも入れた。とても嫌がって暴れた。しかし爪を立てたり噛み付いたりはしなかった。僕は彼を押さえつけると石鹸でジャブジャブ洗った。もこもこの泡猫になったコレの姿を今でもよく覚えている。
 それから病気にもなったのだった。捨てられていた間に色々な病気も拾っていたらしい。とりあえず、腫れたリンパ腺の炎症を抑える薬を飲ませ続けた。
 後にも先にも、コレが僕に噛み付いたのはあの時だけだった。よほどイヤだったのだろう。身を捻って逃げ出すと、炬燵の中にすっこんで、そので僕にお尻を向けて「でてやるもんか」とばかりに抗議を続けていた。それでも餌のときや、夜寝るときになると、ちゃんと出てくるのだ。そして顔の周りをうろついてから枕の傍や僕の足元に陣取って寝ていた。
 寝ている姿は可愛かった。写真を撮らなかったことがとても残念だ。でも、その頃だったろうか。彼の体の調子が少しおかしいと思ったのは。それは見逃してしまうような、小さなものだった。事実僕はそれにほとんど気がつきはしなかったし、それはちょっと風邪か何かを引いたのだ思い、部屋の暖房を暖かめにしておいたくらいだった。
 様々なことがある。休みの日になると、庭で一緒に座り込んで日向ぼっこをしたこともあった。彼はごろんごろんと寝返りを打ってバラスの上に転がっていった。「猫とはあんなにも寝相が悪いのか……」と僕はびっくりしてそして感心したりしていた。
 まだある。よく寝る猫だった。普通の猫よりもよく寝ていたんじゃないかと思う。起きているときはいつも僕に寄って来ていた。そして撫でろ撫でろとせがむか、それか餌を欲しがるか、まあそのどちらかだった。
 
 でも、僕もそうコレにばっかりかまって入られない。僕にも生活はある。それにしなければならないことも、それらをこなしながら、コレの世話をして、そして自分の面倒だけでなく家族のことにも気を配らなければならない。
 人生には色々なことがある。それらにはきっと「優先順位」の札が張ってあるのだ。そして皆、それを見ながら行動する。ときたま間違えたりしたり、それを読めない人間が居たとしても、大体そのようにして世界は回っている。

 でも僕はきっとそれをちゃんと分かっていなかったのだろう。頭で分かったつもりになっていただけなのだ。心の底で、実際にその選択を迫られることを考えることは無かったのだろう。
 要するに僕はまだ子供でしかなく、まだ大人にはなりきれていない。僕はそんなことにも気がつきはしなかった。僕は選択を迫れることが無かったのだ。
 
 そして僕は選択を間違えた。コレは死んでしまったのだ。
 拾ったときから色々な病気を持っていたが、その原因は猫エイズだったらしい。おかしいときがついたときにはもう遅かった。餌を食べなくなって、そしてジワジワと動かなくなっていった。
 口の周りに、茶色の塊がついていた。血だった。それが血だと気がついたとき、僕は勘違いをしていたのだ。彼の犬歯は長かった。あまりに長いためによく下唇を傷つけ、血を流していたからだ。
 僕は何て間抜けだったのか。少し考えれば分かりそうなものだ。しかし僕は自分自身の事に追われ、気がつかなかった。それは春らしい日がやっと増え始めた頃のことだ。
 僕がスーツに着替えていると、コレは体をけだるそうに起すと、僕のほうへやってきた。ネクタイを締めながら、それを見て初めは餌を食いに起きてきたのかと思った。しかし僕の足をよろよろとした足取りで超えてしまうと、酷い音を立てながら、血を吐いた。
 信じられなかった。ぼたぼたと、血が床に広がった。その色はもう赤から茶に変っていた。
 そして苦しそうに倒れてしまったのだ。僕はその場に膝をついて、寄り添った。ぜいぜいと引き攣るように息をしながら、グリーンの目だけがこちらを見ていた。僕が伸ばした指に顎を乗せて、薄く目を閉じかけていた。
「おい!コレ、コレ!!」
 とてつもない不安が僕の胸をよぎった。いろいろなことがフラッシュバックして、それが更に不安を増大させる。
ああ、ああ―――神様。祈る気持ちだった。こんな風にして死んでしまうなんて、僕はさせたくなかった。コレは何とか立ち上がろうとしていた。弱りきって、立てなくなってしまったのに、それでも爪を立てて地面を掻いていた。でもそれはずるずるとすべり、立ち上がることは出来なかった。数分すると、少し落ち着いたらしく、呼吸が整った。僕もようやく落ち着きを取り戻した。
 
 でも、僕はそのとき間違ってしまった。僕はどうしても行かなければならなかった。重要な約束のある日だったからだ。僕はとりあえず母に後を頼んだ。コレをダンボールの中に敷いたタオルの上に寝かせ、そのまま動物病院へ連れて行けるようにだけすると、ぼくはそのまま家を出てしまったのだ。
 だから、生きたコレを最後に見たのは、ダンボールの中でぐったりしたまま、眼だけでこちらを見ている姿だった。

 
 その日、結局僕は何にも集中出来なかった。―――なぜ一緒にいてやらなかったんだろう?その思いだけが、僕の頭の中でぐるぐると回って掻き乱していた。でもそんな考えは一本の電話で消え去ってしまった。
 十二時四十二分、コレが死んでしまったという電話だった。それは悲しく短い電話だった。たった数言、コレが死んでしまった、それだけの内容だった。それだけが伝えられて、そしてだからこそ逃れられない現実感があった。
―――なんで一緒に居てやらなかったんだろう?

 その答えを聞くには、もう遅すぎた。
 
 初めは、家の周りをうろうろしていただけの猫だった。
 家僕が可哀想がっただけだったし、飼うと言い始めたのも僕ではなかった。でも僕は彼と多くのときを過ごした。僕にとって、とても大きな存在だった。
 僕が彼と一緒にいなかったのは、大きな間違いだった。何がどれだけ大切か僕は分かっていなかった。コレのことをどれだけ大切に思っていたのか、自分で分かっていなかったのだ。だからその日僕は彼を置いて家を出てしまった。
 僕はコレのことが好きだった。とても大好きだった。一緒にいて、餌をあげて、そして煩わしいくらいに甘えられるのが好きだった。一緒に日向ぼっこをして、それから紐で遊んだ。
 でも、コレは死んでしまった。僕が急いで帰ると、ダンボールにタオルがかけてあった。その横には線香と水が供えられていた。
 近寄ってタオルを取ると、そこにはコレだったモノが横たわっていた。唇が白くなって、体は冷たかった。まだ肉球は柔らかい。でももう息はしていないし、目はもう二度と開くことはないのだ。
 母が僕が帰ってきたのを見て、そして後ろから呟くように言った。
「動物病院に連れて行ったけど…もう遅かったって……それ以上出来ることがなくて……」
 僕は首を振って、誰も悪くない、悪いのは僕だった。そう思った。誰も悪くない。出来る事をしていた。でももう目の前のこの出来事は起こってしまって、そしてもう戻らない。
「しかたなかった」
 そう言いたかった。でも涙が出て、僕は殆どうまく言えなかった。仕方なくなどなかった。僕は一緒に居てやればよかったのだ。出来ることがなくても、何もしてあげられなくても、それでもよかっただろう。ただ最後に頭を撫でてやれさえずればよかった。
 でも僕はしなかった。
 
 ああ、神様。コレをつれてっちまいやがって。コレの命にどれだけの意味があったって言うんだ。人は皆、大切なものをより分けて捨てたくないものを捨てながら生きている。その中で僕のこの間違いは、一体どれだけの罪なのか。
 ただコレの一生に、意味があったならそれでいい。コレの命がどれほど尊かったのか、答えのない道はもううんざりだ。
 ぼろぼろになって僕のうちにたどり着いて、それでようやく手に入れた暮らしも、あっさり死んでしまって終わりなんて、かなしずぎる。それにどれだけの意味があったって言うんだ?
 神様、あんたがいてもいなくても、ただ少し教えて欲しい。少しの慈悲でいい。ただそれだけの話なんだ。ただ納得したいだけなんだ。
 
 俺は優先順位を分かってはいなかったよ。でも、少し祈るくらいは許して欲しい。コレはきっと生まれ変わるだろう。僕は神様も幽霊も信じてはいない。

 でも、少しだけ思うんだ。コレはきっと生まれ変わる。その体が土に溶けて、それは他の植物や虫達の生きる糧になる。それはまた次のものへと移り変わっていくだろう。
 それはきっと輪廻していく。死は終わりだけど、始まりに必要な物だ。輪廻はきっと止まらない。コレはきっと、生まれ変わり続けて、いつかまた戻ってくる。
 それを祈るくらいは、許されているはずだ。

 僕は、コレを埋めた。土を掘り返してコレの体をそのまま土に返してやるつもりだった。どこにも行けないよりはずっといい。そしてきっと戻って来い。今度は、真っ直ぐ僕のところへ来ればいい。今度は最後まで一緒にいてあげるから。
 墓に土をもって、花を飾った。


 ある日のことだ。春の陽射しが眩しい。僕が朝起きて、コレの墓をみたときだった。そこには花が咲いていた。小さい花だった。小さな白い花。ただそれだけのことだった。
 でも、きっとそれは彼なのだと思う。だから、悲しくなんかないよ、ただ、今はこう言おう。
「おかえり」


 きっと、コレは帰ってくる。花が咲いて、そしてそれが次に繋がるだろう。僕は涙を拭いて、そして立ち上がった―――。

 Fin.

ううう。

  • 2007/04/09(月) 00:09

 最近、しなければならない物事が多すぎて困っている。しかも同時進行プラス時間とりすぎという状態である。

 いや、第一に、したいことだらけな自分が一番おかしいのである。その聖で小説も書けていないどころか、しなきゃいけないものまで終わっていない(駄目じゃないか、こんなものかいてる暇は無いじゃないか)
 パソコンのキーボードも変になるし。ドライバが……

 しかもドライバ落ちてないんですよ。畜生。

 現実って、つらいなぁ…楽になりたい。っていうか楽して暮らしたい。金がばさばさ入ってくればいいのに。
 いいのに。

お題募集。

  • 2007/04/05(木) 23:06

 長らく集めてませんでしたが、またお題募集します。十品までなら、全てショートショートとして書き(挑戦し)ます。
 十品以上の場合は小生が自分のエゴと好みで選んだりするかもしれません。きっと、十品も集まらないので、遠慮はいりません。どしどしお題ください。
 アイデア不足です。助けて。

あっ…

  • 2007/04/03(火) 22:15

 小生はもうインスタントコーヒーなど飲めない。あれって、あんなに不味かったのか…と感じている。
 
 そう、小生最近ドリップコーヒーを飲み始めたのだった。やはりインスタントよりもおいしい。別段コーヒーなんて好きじゃないけど、紅茶のほうがおいしいし、カフェインだって多いけど。それでもドリップコーヒーがおいしいと感じる。
 ううむ、一手間かけるだけでこの味の違い…コーヒーとは奥が深いものである。

 因みに、小生の中でのコーヒーランキングはこうである。

一番下
 インスタントコーヒー
     ↓
 ドリップコーヒー
     ↓
 缶コーヒー
     ↓
 ファイア(ファイアはただの缶コーヒーなどではないのである。スティーヴィー・ワンダーが歌うくらいだから違いない。)
     ↓
 喫茶店のコーヒー
     ↓
 マスター自慢のコーヒー
     ↓
 マスター自慢の水出しコーヒー
一番上


 水出しコーヒーがうまい、と聞いたことがある。そんなことまでして飲むのはきっと面倒に違いない。そしてきっとうまいだろう。

 因みに、小生がドリップコーヒーを飲むようになった原因だが…

 詰め替え用を買おうとして間違えてドリップコーヒーを購入したのであった。

 実話である。


 

ブログ止めます。

  • 2007/04/01(日) 10:18

 このぴえーる、ブログを止めようと決意した。今までも何度かその思いに駆られることがあった。もともと、日記をつけるたちではないし、小説のほうはちゃんとした出版社に応募するつもりで書いていたということもある。
 それなのに、気がつけばショートショートなど書いていた。もともとはある有名なショートショートサイトに感化されて書き出したものだった。初めはよかったかもしれない。小生も「他のサイトとは一味違った小説を書くぞ」と意気込んでいた。
 しかし実際はどうであろうか、あっという間にアイデアの泉は渇ききり、そして潰えてしまった。それは時間を置けばまた沸いてくるかもしれない。しかしそれがいつになるか、小生にはまったく分からないのである。

 この「小生」とか「ぴえーる」とかいうキャラクターにも嫌気が差して来ていた。なんだよ、「小生」って。いまどきそんな一人称つかうやついねぇよ。「ぴえーる」って、外国人じゃないんだからさ。と思っていた。
 もともと、自分とは一線を越えた場所に存在するキャラクターなのだ。彼らは小生の頭の中の住人であり、彼らが生まれたとき、小生は自分自身の中で彼らをコントロール出来ていた。
 だがそれも今や砂上の楼閣である。彼らは独り歩きを始めて、この自分自身と入れ替わりを計っているように感じる。
 表に出すぎているのだ。日記を「小生」や「ぴえーる」が書く、という自分自身の行動をあたかも「小生」が行っている用に書くということで、彼と自分が実世界上で混在を始めたのだ。
 目の前で起こることや、自分の行動のそれが、一体「ぴえーる」と「自分」どちらに起因しているのか小生には分からなくなってしまった。
 最近の生活では、自分のことを「小生」と言わないようにするだけで精一杯だった。
 「ここならまだ引き返せる」と思う。いまならこの分裂しかけた自分を一つに統合できるはずなのだ。まだ大丈夫のはずであった。

 上に書いた事柄が主なことだが、小生、実生活上でもこれから大きな変化があるだろう、という予測もあった。
 生活の変化はそのまま小生の心身のストレスになる可能性があった。それに耐えられる自信が小生には無いのだった。
 ストレスはきっと、小説の完成度を下げるだろう。集中力が切れ、想像力が衰え、そして発想力は枯渇する。そのようなことにしたくは無かった。出来るだけ負担を減らさねばならなかった。

 そのために、もうブログを止めてしまおうと思う。今までこのブログを訪れてくれた、または小説を楽しんでくれた皆さんにとても小生は感謝している。
 初めは「百ヒット行く前にやめちゃうかも」などと考えていたのに、今ではその五十倍を記録しているのだ。
 今までありがとうございました。


 追伸
 
 今日って四月一日ですよね。皆さん今日が何の日か、ご存知ですよね。今日は………